2017.10.26 Thursday

恩田陸「蜜蜂と遠雷」

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     2017年10月26日読了。ピアノコンクールに挑む4人のピアニストを中心に描いた小説。目の前でビアノコンクールを見ているようです。弾いている曲を知っていたらもっと面白いのでしょうが。
     4人のピアニストは、養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵15歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。
     
    2017.10.05 Thursday

    中村文則「教団X」

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       2017年10月5日読了。600ページを超す長編小説でした。 教理を説明する「量子論」や執拗な性描写はうんざりするけれども、 カルト宗教団体を操って利用する政権や企業などの構図の記述がリアルでした。
       教祖の松尾が率いる、自然と集まって話を聞くような宗教教団体と沢渡という教祖が率いるカルト宗教団体「教団X」を軸とした物語。
       主人公の楢崎が付き合っていた女性である立花が突如目の前から消えたことを不審に思い、たどり着いたのが松尾の率いる団体でした。
       
      2017.09.28 Thursday

      渡辺治・不破哲三「現代史とスターリン 『スターリン秘話ー巨悪の成立と展開』が、問いかけたもの」

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         2017年9月22日読了。 全六巻に及ぶ不破哲三さんの「スターリン秘史」を渡辺治さんと不破哲三 の対談でわかりやすく解説しています。
         改めてスターリンの専制独裁主義の凄まじさを思い知らされるとともに、民主主義を大切にして社会を変えていくことの大切さを考えさせられます。
         今のロシアや中国、北朝鮮の大国主義・覇権主義・専制主義の状況も考えさせられます。
        以下、読書メモ。

        1. 反ファシズム統一戦線と「大テロル」の時期(1934〜39年)
        ・コミンテルンの反ファシズム統一戦線と「大テロル」とが同じ時期に同時並行して進められた。
         「大テロル」を世界の目から隠すために。

        ・ 「大テロル」の結果、「世代の断絶」、それが目的。スターリンを批判できるものは誰もいなくなった。
         1939年のソ連共産党の大会に出席している代議員で二十数年前の10月革命前にいたものは、わずか2%しかいなかった。
        ・ 「大テロル」の2つの目的ー個人独裁体制と覇権主義の妨害物除去

        2.独ソ提携の時期(1939〜41年)

        ・独ソ不可侵条約は、ドイツのソ連攻撃を遅らせるための「時間かせぎ」ではなく、それがドイツとの提携によってポーランドを分割してその一部をソ連にくみこみ、バルト諸国を併合するという覇権主義的な実現を狙ったもの。不可侵条約は、ドイツとソ連の覇権主義国の政治同盟の約束。

        ・ソ連のNKVD(内部人民委員部)とゲシュタポは、ポーランドの独立運動に対する共同弾圧協議をした。
         ドイツ軍にやられて逃げ込んできた大量のポーランド軍が全部ソ連の捕虜になって、犠牲者が1万数千人にも上る“カティンの森”虐殺事件(アンジェイ・ワイダー監督で映画化)などが大規模に起きた。
         スターリンは半ナチ運動の活動家でソ連に亡命し、そこで抑留されていたものを、ドイツに送り返すことまでやりました。

        ・ソ連は1938年8月の独ソ不可侵条約締結から時をおかず9〜10月にバルト三国と相互援助条約を締結し、翌年には併合。続いて、フィンランドに侵攻し、40年3月に講和条約を締結して、領土の一部を割譲させました。

        3.反ファシズム世界戦争の時期(1941〜45年)

        ・スターリンの対日参戦の交換条件
        千島列島、樺太南部のソビエトへの返還をアメリカに要求
        対日戦終結にあたってのスターリン演説
        対日戦を「日露戦争の復讐戦と位置づけ」、日露戦争を「わが国の汚点」
        「スターリンが、革命ロシアとその指導者レーニンの後継者不ではなく、ロシア・ツァーリズムの領土拡張主義よ後継者であることを示す、まぎれもない証言」(不破)

        ・戦争集結のために日本がソ連に仲介を依頼。
        近衛文麿の和平案
        「固有本土を以て満足す」 「固有本土」は北海道から南千島に限定、「沖縄、小笠原、樺太を捨て」ることまで明記
        「海外にある軍隊」は「若干を現地に残留せしむことに同意す」「賠償として一部の労力を提供することに同意す」という条項も。
         この近衛案を下敷きにして交渉が行われ、シベリア抑留につながった。
         また、この文書は、戦後、アメリカ占領軍に押収され、1951年のサンフランシスコ講和条約の沖縄・小笠原条項に影響。

        4. 「冷戦」とスターリン戦略(1945〜53年)

        ・スターリンは、アジアての「第二戦線」 構築をめざした。朝鮮戦争。
        2017.09.15 Friday

        森絵都「みかづき」

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           2017年9月15日読了。
           小学校用務員の大島吾郎が、勉強を教えていた児童の母親、赤坂千明に誘われ、学習塾を立ち上げます。それをスタートにして塾と学校、教育をめぐって、三世代にわたって繰り広げられる波瀾万丈の長編大河小説でした。
           塾を月、学校を太陽としています。

          2017.09.07 Thursday

          宮下奈都「羊と鋼の森」

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             2017年9月7日読了。山深い土地で生まれ育った一人の青年がピアノの調律に魅せられ、調律師として成長する心温まる清々しい物語。
             小説の表題は、「羊 」が フェルト・ハンマーの材料、「鋼(はがね) 」が ピアノ の音を支える弦の材料 、「森」がピアノが流れる音色。
            2017.08.08 Tuesday

            藤沢周平「麦屋町昼下がり」

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               2017年8月8日、読了。久しぶりに藤沢周平の時代小説を読みました。 不遇な境遇な中で、正義を貫く主人公が素晴らしく美しい。
               映画にもなった 「蝉しぐれ」「たそがれ清兵衛」のような藤沢周平の世界が楽しめました。

               舅に追われる女性を救おうとしてその舅を切り殺してしまった剣士が、その息子と対峙する「麦屋町昼下がり」、昔は剣でその名を轟かせたものの今はすっかり酒浸りの日々を送る男が突然、護衛役を命ぜられて、事件に巻き込まれていく「三ノ丸広場下城どき」、幼い頃からの友人の憤死をきっかけに先代藩主の死を巡る事件を暴こうとする中で、離縁した女房と復縁していく「山姥橋夜五ツ」、 夫の出世争いを巡って何やらきな臭い藩の政争に巻き込まれた女が果敢に仇を果たす「榎屋敷宵の春月」。どれも正義を貫くことが大事であることを語り、人生に前向きになれる小説です。

              2017.08.05 Saturday

              林 望「巴水の日本憧憬」

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                 2017年8月5日読了。 大正・昭和期の日本を描いた版画家・川瀬巴水の春夏秋冬の作品約50点を林望が解説してくれます。
                 日本古き良き、美しい憧憬が描かれ、心が洗われます。


                 初秋の浦安


                 東京十二題 こま形河岸
                2017.07.12 Wednesday

                黒田充 「マイナンバーはこんなに恐い! 国民総背番号制が招く“超"監視社会」

                0

                   2017年7月12日読了。仕事でもマイナンバーに関わった業務をおこなっているので、その問題点が改めて参考になりました。以下、読書メモ。

                  【番号制度には2つの種類】
                  ・共通番号制度 同じ番号を様々な分野に使う
                  ・限定番号制度 用途を限定

                   日本は住民票コードや基礎年金番号、健康保険の記号番号、所得税の管理番号など用途を限定した番号だけの国だった。マイナンバー制度の登場によって、共通番号を使う国に。
                   G7の中で共通番号制度を採用しているのは、アメリカ、カナダ、イタリア(利用は限定されており、共通番号ではないとする見解も)に、日本の4ヶ国。日本のような全国民に強制される生涯不変の番号を他分野で活用するような番号制度を採用しているG7では日本だけ。
                   共通番号制度、イギリスは廃止、ドイツでは憲法違反。

                  【マイナンバーの目的と問題点】
                   「行政の効率化に役立つ」というがむしろ逆。
                   国民が役所等に申請書等を提出する際には、これまで必要のなかった個人番号の記入と、通知カードや個人番号カードによる本人確認を一々求められる。国民も職員も、職員も、手間が余計にかかるようになります。(そのとおり!)

                  【真の目的は社会保障費の削減と徴税強化】
                  ・負担と給付を天秤にかける「社会保障個人会計」
                  ・特的検診とマイナンバー
                  ・病気になるのも自己責任
                  ・ナチス・ドイツ 「生きるに値しない生」の廃除(数十万人)
                  ・医療等情報とマイナンバー
                  ・戦争のできる国とマイナンバー
                  「経済的徴兵制」に活用されるマイナンバー
                   今でも住民基本台帳から該当年齢の住民を抽出した名簿手に入れる隊員募集のダイレクトメール

                  【際限なき利用拡大】
                  マイナンバー制度利活用推進ロードマップ(案)
                   個人番号カードを国家公務員の身分証明証(2016年1月〜)や民間企業の社員証に使う (2016年1月〜)、クレジットカードやキャッシュカード、診察券として利用できるようにする (2017年〜2019年)、運転免許証や医師免許、教員免許とも一体化 (2018年)、健康保険証として利用 (2019年4月〜)、カジノ入館規制、オリンピック会場入場規制にも使う(2020年)
                  ・暴走する個人番号カード普及策
                   個人番号カードの一括作成
                  ・個人番号カードを取りに行くとか顔認証システムにかけられる。
                   15年間保存される個人番号カードの顔写真。防犯カメラの顔写真との連動。超監視社会。
                  ・「NHK受信料徴収にマイナンバーの活用」が検討
                  ・「個人番号カードに健康保険証の機能を持たせること」ーオンライン資格確認が目的
                  2017.06.05 Monday

                  国谷裕子「キャスターという仕事」

                  0


                     2017年6月5日読了。今という時代を映す鏡でありたいと放送されている「クローズアップ現代」。真摯に、そして果敢に、自分の言葉で世に問いかけ続けてきた国谷裕子キャスターが、23年にわたる挑戦の日々を語っています。以下、読書メモ

                    ・「広がる労働崩壊〜公共サービスの担い手に何が」
                     公共サービスや公共工事を担う現場で、受注競争による価格の低下によって担い手の労働者の賃金低下が進み、経済的に追い詰められている状況とその打開策を描く。
                     自治体業務の「非効率、税金の無駄遣い」という批判が、結果としてコスト削減が重視され、労働者の賃金や雇用環境の悪化、安全性やサービスの質の悪化、地域経済の活力の低下に。

                    ・菅官房長官への安全保障関連法案についてのインタビュー
                     視聴者が聞きたいことにこだわって、聞くべきことは聞く。とりわけ批判的な傾向からインタビューをし、そのことによって事実を浮かび上がらせる、それがフェアなインタビューではないだろうか。

                    ・沖縄の基地問題
                     「クローズアップ現代」で基地負担を過重に背負っている沖縄の人々の目線で取り上げても、定時のニュースなどで政府の方針をたびたび伝えていれば、 「クローズアップ現代」が公平公正を逸脱しているという指摘はNHK内からは聞こえてこなかった。
                     ここ二、三年、ニュースや報道番組での公平公正のあり方に対して今までとは異なる風が吹いてきていると感じた。
                    2017.05.21 Sunday

                    たかぎなおこ「愛しのローカルごはん旅」

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                       2017年5月21日読了。イラストレーターのたかぎなおこが、9都府県の41グルメを紹介します。
                       静岡では「富士宮やきそば」、名古屋では「喫茶店のモーニング」「あんかけスパゲッティ」、和歌山では「和歌山ラーメン」「なれずし」「めはりずし」、山形では「板そば」「いも煮」「どんどん焼き」、埼玉では「ゼリーフライ」「豚肉のやきとり」「芋うどん」、長崎では「トルコライス」「ちゃんぽん」「皿うどん」「寒ざらし」、熊本では「太平燕(タイピーエン)」「馬刺し」、大阪では「串かつ」「たこせん」「ミックスジュース」、そして東京下町では、浅草した「どぜう料理」、月島の「もんじゃ焼き」、両国の「ちゃんこ鍋」。読むだけでごちそうさまになります。
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